平均リターン5%で毎月10万円を約7年積み立てると1,000万になります。 これは年率5%を12で割った月利で、毎月末に拠出する単純な計算です。 そのようなシミュレーションはたくさんありますが、今回は実際の投資信託の基準価額を用いてその逆算をします。 この記事で分かるのは以下のようなことです。

  • 5年間9.3万円を積み立てたら1000万になった
  • 10万円積立だと約5年で1000万になった。

データは2026/8/24現在までのものを使います。

期間を決めたとき、1000万円に必要な月額

期間を先に固定し、評価日に1000万円以上になる月額を計算しました。 必要月額の計算結果は1,000円単位で切り上げ、その表示額を同じ購入列へ入れ直して最終資産額を確認しています。 表の最終資産額は、2026年8月24日の基準価額で評価した金額です。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は表中で「SP500」、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は「オルカン」と略します。

商品期間開始月必要月額累計元本評価損益評価損益率
SP500直近3年2023年8月19.6万円705.6万円296.3万円41.99%
SP500直近5年2021年8月9.3万円558.0万円443.3万円79.45%
SP500直近7年2019年8月5.2万円436.8万円573.7万円131.35%
SP500設定来2018年7月4万円388.0万円613.9万円158.22%
オルカン直近3年2023年8月19.3万円694.8万円307.3万円44.22%
オルカン直近5年2021年8月9.4万円564.0万円439.9万円77.99%
オルカン直近7年2019年8月5.5万円462.0万円554.8万円120.09%
オルカン設定来2018年10月4.5万円423.0万円578.5万円136.75%

今回の計算では、ここ3年で1000万円にするにはおおよそ月20万円、5年なら月10万円、7年なら月5万円くらいの積み立てが必要でした。 オルカンとSP500の差はほとんどなさそうです。

  • S&P500・月19.6万円・2023年8月開始
  • S&P500・月9.3万円・2021年8月開始
  • S&P500・月5.2万円・2019年8月開始
  • オルカン・月19.3万円・2023年8月開始
  • オルカン・月9.4万円・2021年8月開始
  • オルカン・月5.5万円・2019年8月開始

図は3年・5年・7年の6ケースを示しています。 同じ期間は同じ色、S&P500は実線、オルカンは破線です。 凡例には商品、月額、開始年月を示しています。 いずれも評価日に1000万円を上回ります。 積立開始からの資産推移を確認することができます。

月額を決めたとき、積立期間はどうなるか

今度は月額を1万円、3万円、5万円、10万円、15万円、20万円、30万円、50万円に固定し、評価日に1000万円以上になる積立開始月を調べました。

商品月額積立開始積立期間累計元本評価損益評価損益率最終資産額
SP5001万円設定来でも不足(2018年7月)8年1か月97.0万円153.5万円158.22%250.5万円
SP5003万円設定来でも不足(2018年7月)8年1か月291.0万円460.4万円158.22%751.4万円
SP5005万円2019年6月7年2か月430.0万円583.1万円135.60%1,013.1万円
SP50010万円2021年10月4年10か月580.0万円444.3万円76.60%1,024.3万円
SP50015万円2022年12月3年8か月660.0万円375.8万円56.95%1,035.8万円
SP50020万円2023年8月3年0か月720.0万円302.4万円41.99%1,022.4万円
SP50030万円2024年6月2年2か月780.0万円225.4万円28.90%1,005.4万円
SP50050万円2025年3月1年5か月850.0万円187.2万円22.02%1,037.2万円
オルカン1万円設定来でも不足(2018年10月)7年10か月94.0万円128.5万円136.75%222.5万円
オルカン3万円設定来でも不足(2018年10月)7年10か月282.0万円385.6万円136.75%667.6万円
オルカン5万円2019年3月7年5か月445.0万円570.8万円128.27%1,015.8万円
オルカン10万円2021年10月4年10か月580.0万円438.8万円75.66%1,018.8万円
オルカン15万円2023年1月3年7か月645.0万円358.9万円55.65%1,003.9万円
オルカン20万円2023年9月2年11か月700.0万円300.4万円42.91%1,000.4万円
オルカン30万円2024年6月2年2か月780.0万円246.8万円31.64%1,026.8万円
オルカン50万円2025年3月1年5か月850.0万円198.7万円23.38%1,048.7万円

おおむね3年20万、5年10万、7年5万、という結果は期間固定のところでも確認した通りです。 積立金額1万や3万では、設定来から積み立てても1000万には到達しないようです。 オルカンとSP500の差は±3か月程度に収まっていて、そこまで大きくなさそうです。

3000万円、5000万円、1億円を追加で見る

追加目標は、月額候補(1万、3万、5万、10万、15万、20万、30万、50万円)ごとに、評価日へ向けて最も遅く始められる月を示します。 設定来から積み立てても不足する候補は、そのように表示しました。

3000万円

商品月額いつ開始すればよいか最終資産額
SP5001万円設定来でも不足250.5万円
SP5003万円設定来でも不足751.4万円
SP5005万円設定来でも不足1,252.4万円
SP50010万円設定来でも不足2,504.7万円
SP50015万円2019年6月3,039.3万円
SP50020万円2020年6月3,076.5万円
SP50030万円2021年10月3,072.8万円
SP50050万円2023年3月3,090.8万円
オルカン1万円設定来でも不足222.5万円
オルカン3万円設定来でも不足667.6万円
オルカン5万円設定来でも不足1,112.7万円
オルカン10万円設定来でも不足2,225.5万円
オルカン15万円2019年3月3,047.4万円
オルカン20万円2020年5月3,047.0万円
オルカン30万円2021年10月3,056.4万円
オルカン50万円2023年4月3,005.8万円

積立NISAの時代から特定口座まで使って月額15万積み立てていかないと3000万には達しないようです。

5000万円

商品月額いつ開始すればよいか最終資産額
SP5001万円設定来でも不足250.5万円
SP5003万円設定来でも不足751.4万円
SP5005万円設定来でも不足1,252.4万円
SP50010万円設定来でも不足2,504.7万円
SP50015万円設定来でも不足3,757.1万円
SP50020万円2018年7月5,009.4万円
SP50030万円2020年2月5,120.6万円
SP50050万円2021年10月5,121.3万円
オルカン1万円設定来でも不足222.5万円
オルカン3万円設定来でも不足667.6万円
オルカン5万円設定来でも不足1,112.7万円
オルカン10万円設定来でも不足2,225.5万円
オルカン15万円設定来でも不足3,338.2万円
オルカン20万円設定来でも不足4,450.9万円
オルカン30万円2020年1月5,018.1万円
オルカン50万円2021年10月5,094.0万円

5000万到達にはかなりの入金力が必要です。 オルカンだと設定来20万つみたてでも到達しません。

1億円

商品月額いつ開始すればよいか最終資産額
SP5001万円設定来でも不足250.5万円
SP5003万円設定来でも不足751.4万円
SP5005万円設定来でも不足1,252.4万円
SP50010万円設定来でも不足2,504.7万円
SP50015万円設定来でも不足3,757.1万円
SP50020万円設定来でも不足5,009.4万円
SP50030万円設定来でも不足7,514.1万円
SP50050万円2019年6月10,130.9万円
オルカン1万円設定来でも不足222.5万円
オルカン3万円設定来でも不足667.6万円
オルカン5万円設定来でも不足1,112.7万円
オルカン10万円設定来でも不足2,225.5万円
オルカン15万円設定来でも不足3,338.2万円
オルカン20万円設定来でも不足4,450.9万円
オルカン30万円設定来でも不足6,676.4万円
オルカン50万円2019年3月10,157.9万円

1億の壁はかなり厚く、設定来から30万積立でも到達しないようです。

注意点

各月の末日を購入月の候補とし、月末が休業日なら同じ月の直前に公表された公式基準価額を使いました。 2026年8月は月末前なので購入せず、2026年7月末までの口数を8月24日の最新基準価額で評価しています。 毎月の購入口数は「月額 ÷ 基準価額 × 10,000口」で、端数口数を許容しました。 評価額は保有口数に評価日の基準価額を掛け、累計元本は購入月数に月額を掛け、損益は評価額から累計元本を引いています。 総資産額と損益は1円単位に丸め、0.5円は切り上げました。 必要月額の表示値は丸め前の必要額を1,000円単位で切り上げ、表示値より1,000円低い額では目標未満になることを確認しています。 税、購入時手数料、ポイント還元、整数口数の制約は含めていません。

基準価額は、三菱UFJアセットマネジメントが公表する1万口当たりの基準価額を使いました。 2026年8月24日の最新値はS&P500が44,843円、オール・カントリーが38,527円です。 公式ページで両商品の設定来分配金累計が0円と確認できたため、分配金の受け取りや再投資は別計算せず、基準価額だけで口数と評価額を計算しました。 1

今回の表から、同じ評価日でも期間、月額、商品を変えると必要な条件が変わることが分かります。 過去の公式基準価額へ条件を当てはめた比較なので、これからの資産額や商品選択はこの結果だけでは決まりません。

出典

基準価額、商品名、設定日、1万口当たりという単位は、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の公式商品ページとeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の公式商品ページを参照しました。 1 設定日は各商品の第1期運用報告書(S&P500)と第1期運用報告書(オール・カントリー)でも確認できます。 2 履歴の取得元と利用条件は、三菱UFJアセットマネジメントの投信情報API案内およびAPI利用規約です。 3 月末が休業日の場合に直前の公式基準価額を使う境界は、公式商品ページの期間表示と、基準価額の公表日に関する公式FAQをもとにした分析上のルールです。 4

脚注

  1. 公式商品ページは、基準価額が1万口当たりで、運用管理費用控除後であること、分配金再投資系列の定義と設定来の分配実績を表示しています。 ↩ ↩2

  2. 公式運用報告書の第1期に設定日が記載されています。 ↩

  3. APIの生データそのものではなく、対象2商品の必要な基準価額を計算に使い、出典へのリンクを示しています。 ↩

  4. 公式FAQは日本の休業日に基準価額が公表されないことを説明しています。 ↩